1ヶ月ほど前に、見た記事「二条城、駐車場新設で樹木大伐採へ『景観破壊の愚行』批判も」、「京都市長、二条城の樹木伐採に理解求める 駐車場整備計画」がずっと、気になってたので、ちょっと前に二条城を見にいってきました。記事の内容は、二条城の東大手門前の眺望を守るため、現状の駐車場の一部を縮小し、二条城北西角の敷地の一角を削って駐車場にしてしまうというものです。
二条城は、地下鉄京都駅から｢国際会館行き」に乗り、「烏丸御池」駅にて東西線「太秦天神川行き」乗換え、「二条城前」にて下車。時間は約11分280円にていけます。
1番出口を出たら、目の前すぐのところに二条城があります。
1番出口前の信号を渡ってすぐに見える、「東南隅櫓」
二条城前には、バスの駐車場がありますが、ここを縮小（30台→10台）する変わりに、二条城北西角の場所を削って駐車場にするという話が進められています。
バス駐車場のさらに北側には、一般者の駐車場があります。これも縮小予定（216台→210台）
そのまま、周囲をぐるっと反時計回りに歩いていくと
東大手門前すぐ横のチケット売り場。
周囲は、美化推進強化区域になってます。
二条城の北東角から見た写真です。
北側の「北大手門」です。
このあたりから、駐車場として削られる予定のエリアになってきます。
GoogleEarthの衛星写真だとこのあたり。
この北西角のエリアは、場内に植えられている樹木が枯れた場合に、備えて植え替えようの樹木が植えられているエリアになります。
北西角を少し離れた場所から見た眺めです。
7月30日の京都新聞の記事では、門川市長が下記のような発言をしているようだけど、世界文化遺産への考え方が雑だよね。
京都市には、景観保存に関するいろいろな条例があるのに、簡単に世界文化遺産の一部を削っちゃえっていう判断ができるなんて。
※京都の景観に関する例規集（都市計画・条例・規則など）
大型観光バス駐車場の整備のため、京都市が世界遺産・二条城（中京区）敷地内の樹木約１３０本の伐採を計画している問題で、門川大作市長は３０日の定例会見で、「修学旅行やアジアなどの団体客の受け入れも大事だ」と理解を求めた。
7月24日の記事では、市が「歴史的価値は損なわれない」という発言をしているけど、そんなに皆が見ないところだから、価値がないということなのかな？
なぜ、植え替えようの樹木が二条城すぐそばにあるのかって考えないのかね。
二条城は敷地全体が国の史跡に指定され、樹木を伐採するには国の許可が必要。市は「駐車場を整備しても歴史的価値は損なわれない」として、近く文化庁に現状変更を申請し、年明けにも伐採を始める。
さらに、この市文化芸術企画課長の言葉なんか、違法駐車が増えるなら取り締まればいいだけ。移設なんかしなくて、地下鉄東西線を利用させるようにすればいいだけだと思うんだけどな。テーマパークじゃないんだから、すぐそばに駐車場なくても世界文化遺産としての価値は下がらないでしょ。
二条城には昨年度、約１６２万人が来城し、バスで訪れる修学旅行生や外国人観光客も多い。秋山正俊・市文化芸術企画課長は「バス駐車場台数を現状通り維持しないと、違法駐車が増え、周囲の環境が悪くなる。移設するにはこの場所しかなかった」と説明している。
京都市交通局のHPにある「平成27年度 交通局運営方針（PDFファイル）」の14ページを見てみると、地下鉄事業は改善はしてきているものの、1日4百万円の赤字。市バスにおいては、平成27年度予算で累積赤字をやっと解消という段階のようです。
これを見ていると、観光バスで、観光客運んでると、街にお金が落ちる場所って限定されてしまうから、二条城の一角を削って駐車場にするのではなくて、地下鉄、市バスにもっと乗ってもらうようにしたほうが、京都市全体としては、メリットあると思うんだけどね。
続いて、さらに二条城をぐるっとまわっていって、「西門」です。
二条城 南西角です。
京都市長の考え方からいくと、この南西角の松が植えられている場所も削られてしまう可能性あるんじゃないかな。
二条城「南門」
二条場内に入って、なんか残念だと思った場所が休憩所。休憩所が、二条城の雰囲気になじまないプレハブなんですよね。全体図でみると、清流園の前の道を通って、さらに来た北大手門へ行く道を通り過ぎて少し行った場所の右手にあります。
Google Mapのストリートビューを見ると、2009年12月ごろには無かったみたいなんだけどね。二条城が世界文化遺産に登録されたのが1994年12月ということだから、この休憩所は登録後に出来ている。
これも、なんか工夫して欲しいね。歴史的な建物の中に白いテントは浮きまくりだと思う。
この北西角への駐車場設置計画の撤回運動も始まっているようですが、ほんとぜひとも撤回して欲しいですね。
